
イエローナイフ・オーロラの旅 二晩め
21時前ににホテルまでバスが迎えに来て、
鑑賞地へ向かう。
だいたい21時半から24時半まで鑑賞できて、
延長を申し出ると、2時間延長できる。
二晩目はベタ曇り。
10何人かの人がいたけれど、
小屋の中で、ビデオ鑑賞。
何年か前、NHKがアイスロードを取り上げた番組
おかげでアイスロードのことが良くわかった。
たまに、誰かが外へ出て、晴れているかどうか確かめるが、
この日は全然ダメ。
雪まで舞い始めた。

ほとんどの人が12時半に帰っていったが、
せっかくここまで来たのだからと、
名古屋から来たOLさんと僕の二人だけ延長をお願いした。
この日のガイドさんは、mixiで知り合ったしまさん。

みんなが帰った後、僕は一人で鑑賞デッキに上がり、
カメラをセットして雲が切れるのを待つ。
オーロラ・ワールド社の鑑賞地には、
この360度見渡せる鑑賞デッキの他、
湖を望む鑑賞台やキャビン、ドーム、テントがある。

新婚さんなんかは、このティピと呼ばれるテントに入って。。。
温かいベッドもあるそうです。

全く晴れる気配がないどころか、
雪が舞い始めました。
カメラをセットしてあったのですが、
サラサラの雪なので、積もっても、
サッサと払うことができ、不思議。
この日は、靴用カイロも入れて防寒も完全。
セーターは着ないで、防寒下着に厚手のシャツ、その上にレンタル防寒具。
これで十分。
顔をすっぽり覆う防寒具も有効。
目の部分が開いていたので、
まつげに雪がかかり、体温で融けて、
また凍って、まぶたがくっついたようになっておもしろい。
結局、2時半まで粘って、あきらめて、小屋に戻ったら、
雪遊びをしていたOLさんが雲の向こうにオーロラが見えると・・・
しまさんがあわててカメラを持ち出して撮影。
確かに緑色に写っている。
雪が降っているのに、雲の向こうでオーロラが舞っているのだ。
帰りのクルマはしまさん運転で3人だけでしたが、
アイスロードに向かう大型トレーラーと対抗するたびに、
サラサラの雪が大量も舞い上がり、視界が真っ白。
これもまたおもしろい体験でした。

ホテルの前もすっかり雪景色

夜が明けると晴れて、いい天気。
ノースウエスト準州の州議事堂から博物館の方へ歩くことにする。

太陽の光に、キラキラと輝く細かなダスト。
これがダイヤモンドダストか・・・。


博物館がまだ開いていなかったから、近くの遊歩道を歩く。

何で雪がこんなに白いのだろう。
しかもキラキラ輝くツブがある。

あれ? 鳥だ。

雪とまったく同じ色で、雪になりきった鳥がいる。
近づいても逃げない。
雷鳥だ。

知らんぷりして通り過ぎると、ボテボテと茂みの方に逃げていく。

なんと、茂みにはたくさんの雷鳥がいるではないか・・・。
何気なく見ても雪と見分けがつかない。

青い空、白い雪

博物館に入るとイヌイットの世界。
・・・そうか、極北の地にも先住民がいたのだ。

協力して、狩猟をして、ホッキョクグマやアザラシを仕留める。
肉はみんなで分けて、残った肉を干して保管する

よくもまあ、こんな寒いところに人が住んだものだと思うが、
4000年前には住んでいた記録があるという。
ただし、今の先住民の先祖は、400年ほど前に、
鯨の猟のために移り住んだ人たちらしい。

別の部屋には、飛行機の展示。
なんで?・・・と思ったが、
考えて見れば、飛行機でなければ、やってこれなかったのだ。

カナダの中でも、先住民の権利が守られるようになったのは、
やっと1960年ごろからのようで、意外に最近だ。
ただし、それによってまたいろいろ問題が起きているようだ。
そもそも、冬は夜が長く、夏は夜がないこの地域の人たちが
どのような生活をしてきたか。
天候が目まぐるしく変わる中で、
晴れれば猟に出かけ、
いい天気が続くと何日も帰って来ない。
一週間も二週間も先のことなどわからないのが当たり前の生活。
そういう人たちが、定住を余儀なくされ、
一日24時間という時間で
決められた時間に仕事や勉強をしなければいけない。
晴れようが、荒れようが、同じ生活をする。
カナダと言えば、南の美しい都市や、ナイヤガラや、カナディアンロッキーなど
ご他聞に漏れず、観光的な目でしか見ない傾向があるが、
(オーロラでさえ、そうだ)
ここにも先住民の苦労がある。
おまけに最近の環境問題が直撃している。
温暖化でオゾンホールができたり、氷が融ける。
アザラシの赤ちゃんが成長する前に乗っていた氷が融けて溺れ死ぬケースが増えているという。
問題は、温暖化だけではない。
人工の毒物がここに貯まっている事実。
PCBなどの有毒物質は
久しく自然な生活をしていたこの地の人たちには無縁と思われがちだが、
実は、対流で運ばれた有毒物質が、この低温地域に運ばれて、
分解されないまま貯まっているという。
深刻である。

2日目もちょっと早い時間に中華。
今度は、中華料理店に入った。
餃子はまともになったし、タレも醤油味だ。
チャーハンを頼んだら、刻み海苔がのっていたが。
午後、寝る。
太るかな。

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